EDITORIAL
胃けいれん
松永 藤雄
1
1弘大内科
pp.1305
発行日 1967年9月10日
Published Date 1967/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201919
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私が「胃けいれん否定論」を日本医事新報誌上に書いてから,もう10年にもなろうとしている。そしてこんにちでも,その当時とまつたく意見は変化していない。それは,いわゆる「胃けいれん症状」を呈する胃の真のけいれん症例に,その後もいぜんとして1例も遭遇していないからでもある。
わが国の医界にいつの時代からこの病名が用いだされたかについては,不勉強にも私はまだ調査の努力をはらつていないが,こんにちにいたつてもなお,内科の専門誌のEditorialにとりあげられるべきものなのかと,疑問をさえ覚えるのである。
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