EDITORIAL
小児の急死
馬場 一雄
1
1日大・小児科
pp.1000
発行日 1967年7月10日
Published Date 1967/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201851
- 有料閲覧
- 文献概要
症候群名の中には,早晩抹殺される運命を有するものが多い。小児の急死もしくは急死症候群(sudden death syndrome)1)を,「症状が軽微であつたために,あるいは,経過が急速であつたために,死の転帰を取ることの予測が困難であつた突然の死亡」という意味に了解すれば,急死症候群も,抹殺さるべき,もしくは抹殺を要する症候群の一つである。
しかし,遺憾ながら,小児医学の現状が,この名称をまつたく不要とする段階に達しているとは考え難い。本症候群と判断された症例の多くは,剖検によつても死因となる病変が発見されないからである。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.