今月の表紙
婦人の腟プールスミア
高橋 正宜
1
1中央鉄道病院・検査科
pp.748
発行日 1967年5月10日
Published Date 1967/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201796
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近年癌への関心が高まるとともに細胞診といえば癌の検査法を連想させがちである。しかし,性周期に伴う細胞学的変化はPapanicolaouの研究の端緒をなしたように歴史的な意義をもつばかりでなく,第2回国際剥離細胞学会(1965,パリー)のパネルに大きく取り上げられたように現在の重要な研究課題である。
子宮膣部,腟上部の粘膜上皮細胞は卵巣ホルモン周期性変化に加えて副腎ホルホンや外因性のホルモン剤投与に敏感に反応し特徴のあるスミア所見を呈する。ホルモン環境を表現する指数に細胞成熟度指数 maturation index,エオジン好性指数 eosinophilic index,核濃縮指数 karyopyknotic index,皺襞細胞指数 folded cell index,集合細胞指数 crowded cell index,あるいはsmear indexなどがある。
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