正常値
小児の年齢別正常値の変動—血清化学的成分
大場 康寛
1
,
佐々木 匡秀
2
1東洋工業付属病院・臨床病理研究検査科
2川崎がん研究所・臨床病理部
pp.718-721
発行日 1967年5月10日
Published Date 1967/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201789
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日常診療上の必要性から,その研究,開発が進められていた超微量定量法は,近年,実用化の段階に達し1)2),日常臨床化学検査として組入れられるようになつた3)。これによつていままで臨床化学の盲点ともいわれていた小児領域においても,少量の試料(血清)からでも,同時に多種類の化学的成分の分析ができるようになり,成人と同様,病態の臨床化学的解析が可能になつた。
この病態解析の尺度ともなるべき小児の各種血清化学的成分の正常値については,従来からすでに多くの報告がなされているが4)5),ここでは柴田,佐々木1)によつて開発された実用的で精度のよい超微量定量術式を用いて,大規模な小児検診を通じて得た15種類の血清化学的成分の正常値の年齢的変動について紹介する。
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