特集 尿糖
尿糖の症例
3.甲状腺機能亢進症と糖尿
伊藤 国彦
1
,
鈴木 琢弥
1
1伊藤病院
pp.198-199
発行日 1967年2月10日
Published Date 1967/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201657
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甲状腺ホルモンは催糖性であるとされているが,その作用機序については不明の点が少なくない。しかし甲状腺機能亢進症にしばしば糖尿がみられることは,よく知られている事実である。JoslinはLahey Clinicにおける甲状腺疾患500人のうち,primary hyperthyroidismに38.6%,adenomatous goiter with hyperthyroidismに27.7%,nontoxic goiterに14.6%,(control group13.6%)に糖尿の発現をみている。われわれの昭和39年11月より1年間の甲状腺機能亢進症979例についてみると,初診時に糖尿をみたものは61例,6.2%であるが,その後一過性に出現した症例は多い。
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