グラフ
マイコプラスマ肺炎
北本 治
1
,
中村 昭司
1
1東大(伝研内科)
pp.933-935
発行日 1966年7月10日
Published Date 1966/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201368
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近年,マイコプラスマ(Mycoplasma,別称PPLO)の研究が急速に進展した。この微生物は,大きさはほとんどウイルスなみであるが,ウイルスとは異なり,無細胞培地でも増殖する。分類上は細菌に属しているが,一般細菌とはいくつかの点で性状を異にしている。
これまでに,ヒトから分離されたマイコプラスマは数種知られているが,その中の一つであるMycoplasma pneumoniae(以下 M. pn. と略す)は,1944年にいわゆる原発性非定型肺炎(PAP)の患者から初めて分離され(Eatonら),さらに,1957年,螢光抗体法の導入によりPAPの病原体の一つであることが確認された(Liu)。以来,研究は各国で手広く行なわれ,現在ではPAPの一つの病原体であるばかりでなく,その他の気道炎をも起こすことが知られている。
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