話題
第6回日本老年医学会総会から
村松 文男
1
1慶大内科
pp.534
発行日 1965年4月10日
Published Date 1965/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200777
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第6回日本老年医学会総会は,昨年12月6,7の両日にわたり,初冬の東京サンケイ会館において,慶大内科,相沢豊三教授会長のもとに盛大に開催された。二日間三会場に分れ,一般演題183題,シンポジウム3題とともに,沖中東大名誉教授の特別講演,米国オークランド新陳代謝研究所所長Kinsell博士の招待講演,更に相沢教授の会長演説と,非常に多くの講演演題が取り上げられ,早朝よりおそくまで活発に討議された。
一般演題の内容は,動脈硬化に関するもの39題,高血圧関係17題,脳卒中関係16題,心機能に関するもの13題,糖尿病関係9題ほか,呼吸器,消化器,代謝関係など数多くが基礎,臨床など多方面にわたり,時間の許す限りの発言,討論がおこなわれた。特別講演としては,冲中名誉教授は,「老年者と自律神経系」と題し,自律神経系の形態および機能と老化現象との関連について,多年にわたる研究の成果を述べられ,これらの関連性を追求する一方向を示唆された。Kinsell博士は脂質代謝を中心として,その基礎および臨床面につき講演したが,ともに本総会を意義深いものにした。
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