症例 骨のレントゲン写真からわかるもの
大動脈縮窄症—Coarctation of Aorta
野辺地 篤郎
1
,
日野原 重明
2
1聖ルカ国際病院放射線科
2聖ルカ国際病院内科
pp.402-404
発行日 1964年6月10日
Published Date 1964/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200329
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症例の説明
29歳の男子 小学生のころから,走ると動悸を訴えたという。15歳のときに発熱し,上腹部から背部にわたり帯状にしめつけるような激しい痛みの発作がつづいたことがある。その後,胸部から腹部の皮下に血管の蛇行,拡張を認めるようになり,血圧の上昇,心肥大を認めるようになつた。
23歳のとき,収縮期血圧は200mmHgを超え,下肢の冷感を訴え,25歳ごろからは歩行時の下肢の倦怠感が強くなり,乗りものでないと外出困難となり,またわずかの体動により心悸亢進を訴え,性欲も減退するようになり入院した。
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