話題
東北の学界から
赤坂 喜三郎
1
1東北大・中村内科
pp.147
発行日 1964年4月10日
Published Date 1964/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402200255
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最近,中枢神経系に関する問題が医学の各分野で興味がもたれている。第229回東北医学会例会(1月8日東北大学医学部東講堂)においても,今回はこの方面の研究がとりあげられ,基礎と臨床にわたつて研究報告がなされた。それらのうち興味ある報告について紹介する。
東北大婦人科では,従来妊娠中毒症と間脳,神経症ならびに精神身体症と中枢神経,性中枢などについてかなりつつこんだ研究を行なつている。同教室奥田は性の老化と視床下部中枢との関係について,組織の螢光染色を行ない,更年期以後の婦人や老齢動物の視床下部神経細胞に老化現象を認め,性の老化は中枢神経に支配されると推論している。実験的な裏付けもなされており,今後の発展が期待される。
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