書評
―浦野房三 著―軸性脊椎関節炎―診断からリハビリ・患者指導まで
齋藤 輝信
1,2
1国立病院機構仙台西多賀病院 リウマチ疾患研究センター
2前 東京女子医科大学附属膠原病リウマチ痛風センター
pp.1776
発行日 2014年9月10日
Published Date 2014/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107780
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この度は,著者のライフワークである付着部炎そして脊椎関節炎に関する膨大な研究成果のなかから,本書を纏められたことに対し,改めて敬意を表します.
そのなかで,本領域の分野が欧米諸国と比べて著しく立ち遅れていることを懸念し,その要因として医学教育の在り方に着目しておられます.これはきわめて重要な指摘であります.私の現職中を振り返りますと,限られた時間内にリウマチ学全般を講義するため,広く浅くなりがちですし,興味ある疾患にのみ時間を割くと,そのぶん他は浅くなるか,割愛せざるをえない現実がありました.しかし,いずれにしても軸性脊椎関節炎(当時は強直性脊椎炎)をはずした講義が許されるはずがないことは明白です.
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