連載 Step up腹痛診察・10
22歳男性,右下腹部痛,血便
小林 健二
1
1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科
pp.1142-1145
発行日 2014年6月10日
Published Date 2014/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107623
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[現病歴]来院前日夕方から右下腹部痛が出現した.痛みの始まりは緩徐で鈍痛だった.痛みが始まった後,泥状の便が2回あった.その日の夕食はうどんとヨーグルトを摂取した.来院当日,起床後から腹痛が増悪したため朝食は摂らずに出社した.出社後に血便があり,外来受診となった.経過中の発熱,悪寒はなかった.痛みはやや波があるものの,完全に消失することはなかった.痛みの増悪,改善因子は明らかでなかった.痛みの放散はなかった.嘔気,嘔吐はなかった.
発症より2日前に友人と焼き肉を食べた.最近の生ものの摂取はない.また,最近の海外渡航歴,3カ月以内の抗菌薬服用歴はない.来院時の腹痛はNRS(Numeric Rating Scale)で8/10だった.
[既往歴]なし
[常用薬]なし
[社会歴]喫煙:しない.飲酒:ビール500mL/日,週1~2日.
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