連載 Step up腹痛診察・4
38歳男性,右下腹部痛,発熱
小林 健二
1
1聖路加国際病院附属クリニック聖路加メディローカス一般内科
pp.2270-2273
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107245
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[現病歴]来院1カ月前に39℃の発熱と右下腹部痛があった.近医を受診し急性腸炎の診断で解熱剤と整腸剤の処方を受けた.2日後に解熱したものの,37℃台の微熱と右下腹部痛が持続した.腹痛の性状は鈍痛で,食事による増悪はなかった.痛みの程度はNumeric Rating Scale(NRS)で4/10であった.嘔気,嘔吐,下痢,上気道症状はなかった.排便は1日1~2回で軟便であったが,腹痛が出現する前と比べて著変はない.食欲は徐々に低下し,腹痛と微熱も改善しないため外来受診となった.最近1カ月で体重は1.5kg減少した.発症前に生ものや加熱不十分な魚,肉類の摂取はない.最近の海外渡航歴もない.
[既往歴]なし
[常用薬]なし
[薬剤アレルギー]なし
[社会歴]喫煙:5本/日,18年間.飲酒:ワイン グラス1杯/日,週2回
[家族歴]なし
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