書評
―𠮷岡成人 著―糖尿病外来診療―困ったときの“次の一手”
赤井 裕輝
1,2
1東北労災病院
2東北労災病院糖尿病代謝センター
pp.304
発行日 2014年2月10日
Published Date 2014/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107349
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𠮷岡成人先生は日本糖尿病学会誌『糖尿病』編集長,医学書院専門誌『糖尿病診療マスター』編集委員などの仕事を常時こなされる多忙な先生である.加えて今春札幌市で開催される日本糖尿病学会主催のpostgraduate course「第48回糖尿病学の進歩」世話人として準備に当たっておられる.このように最も忙しい糖尿病専門医であるが,日々実によく勉強しておられる.まさにスマートに仕事をこなす達人であり,出張先でもジョギングを欠かさない.だから𠮷岡先生は当代きっての臨床糖尿病学の論客なのである.その理詰めな考え方,アプローチ法は『糖尿病診療マスター誌』の毎回の編集会議で評者はよく知っている.
その𠮷岡先生が北大病院,NTT東日本札幌病院で,かかりつけ医や院内他科から紹介された症例を一例一例大事にして,最も新しい考え方で診断するとどうなるのか,そのプロセスが示され,その診断に基づく治療の流れを,他科のドクターにもわかるように書かれた記録をまとめたのが本書である.内科医にとってはまたとない懇切丁寧な実習書となるであろう.
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