書評
―横林賢一 編著―みんなはどう診るこの症状
井村 洋
1
1飯塚病院総合診療科
pp.1800
発行日 2013年10月10日
Published Date 2013/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107059
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本書を手にとって最初に抱いた感想は,「こんな企画があったのか?」でした.その形式は次のとおりです.①「右季肋部痛」「めまい」「発熱」などの19の主訴と,それぞれに付随する事例が,数行で提示される.②診断をつけるために,サブスペシャル内科,耳鼻科,整形外科,産婦人科,皮膚科が,「考える疾患」「行いたい問診・身体診察・検査」を明示する.③結果が伝えられ,各医師が知り得た情報をもとに,最終診断と対応を述べる.つまり,「ドクターG」的なやりとりを,各専門医に依頼しているのです.さらに,各主訴ごとに,「専門医に聞いてみよう!!」というコーナーと,「総合診療医によるイイトコドリ!」という1~2ページの要約がついています.
診断推論の参考書はたくさんありますが,この企画は,おそらく本邦初(もしかしたら地球上初かも)です.編者および各専門医のチャレンジ精神に,大きな拍手と敬意を表します.
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