連載 こんなときどうする?内科医のためのリハビリテーションセミナー・14
リハで移植を回避できる!
上月 正博
1
1東北大学大学院医学系研究科障害科学専攻
pp.890-893
発行日 2013年5月10日
Published Date 2013/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106810
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症例
〔20歳台,女性1)〕
症例は特発性間質性肺炎.労作時の呼吸困難として発症した.郷里の病院に入院したが治療効果なく,急激に呼吸困難が進行し,安静時にも息切れを覚えるようになった(Fletcher-Hugh-Jones分類 V度).両親からの生体肺移植を希望し,大学病院に3月に転院した.
〔初診時機能評価〕
肺機能は努力肺活量(FVC)0.93 L(33.2%),1秒量(FEV1)0.73 L(43.5%),動脈血ガス所見の平均は安静時室内気条件下で,PaO2 69.5mmHg,PaCO2 40.9mmHgと低酸素血症は強くないものの,安静時から息切れが強いため歩行はほとんどできない.排尿もおむつ使用であり,排便時O2 1L/minの酸素吸入下でトイレに行く以外はベッド上の生活であった.
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