特集 進化し続ける内科診療―世界が認めたブレイクスルー
呼吸器
肺炎
北原 光夫
1
1農林中央金庫健康管理室
pp.30-34
発行日 2013年1月10日
Published Date 2013/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106603
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肺炎を起こす細菌の原因菌は1930年代にはかなり同定されていたが,治療面での進歩は1941年にペニシリンが使用できるようになってからである.どの細菌にも当てはまるように,ペニシリン耐性肺炎球菌の出現が1980年代になり報告されるようになった.第3世代セフェム薬(とくにセフトリアキソン,セフォタキシム)が耐性肺炎球菌に有効であり,重症例に使われる場合がしばしばある.
肺炎の治療においては,耐性菌の出現,高齢者の増加と原因菌の多様化,レジオネラ肺炎の可能性,肺炎の原因菌の同定までの時間などから,市中肺炎の重症度の基準や肺炎診療ガイドラインが提案されて,かなり用いられるようになっている.
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