今月の主題 神経内科エマージェンシー―日常臨床でどこまで対応できるか
これらの症状に遭遇したときに何を考えるか―診断へのアプローチ
【早期の対応が必要な症候】
精神徴候(せん妄)
森口 翔
1
,
三村 將
1
1慶應義塾大学医学部精神神経科
pp.592-595
発行日 2012年4月10日
Published Date 2012/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105883
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ポイント
★入院中の高齢患者におけるせん妄の有病率は10~40%と高く,その評価と治療導入は重要である.
★せん妄の診断では,①急性発症と変動性の経過,②注意力の欠如,③無秩序な思考,④意識レベルの変化,の4点に着目する.
★せん妄は診断をつけたうえで準備因子,促進因子,直接因子についての考察とそれに対する介入が必要である.
★せん妄の薬物療法は環境的介入,身体的介入を行ったうえでもせん妄が遷延する場合や,興奮が強いなどやむを得ない場合のみに使うべきである.
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