今月の主題 臨床栄養Update 2011
症候と栄養療法
貧血
玉井 佳子
1
,
高見 秀樹
2
1弘前大学医学部附属病院輸血部
2弘前大学医学部保健学科病因・病態検査学
pp.462-465
発行日 2011年3月10日
Published Date 2011/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402105077
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ポイント
★最も遭遇する頻度の高い貧血は鉄欠乏性貧血であるが,鉄欠乏のない患者への鉄補充は有害無益である.
★ビタミンB12 欠乏性貧血の場合,吸収障害の場合がほとんどであり,治療介入(定期的な非経口補充)が必要なことが多い.
★葉酸欠乏は本邦では稀であり,明らかな原因のない場合には薬剤服用の確認が大切である.
★長期経口摂取不良状態では,亜鉛や銅の欠乏による貧血が生じる場合がある.
★栄養障害以外にも貧血を生じる原因は多岐にわたるため,適切に血液内科へコンサルトすることも大切である.
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