今月の主題 First-line検査
よくみる異常所見へのFirst-line検査
貧血
大野 陽一郎
1
,
今中 孝信
1
1天理よろづ相談所病院血液内科
pp.780-782
発行日 1994年4月10日
Published Date 1994/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902700
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ポイント
●貧血診断の第一歩は,小球性(平均赤血球容積:MCV≦87)と非小球性(MCV>87)に注目することである.
●小球性では,鉄シリーズ(鉄,不飽和鉄結合能:UIBC,フェリチン)で鉄欠乏性貧血と慢性炎症,サラセミア,鉄芽球性貧血を鑑別.
●非小球性では,骨髄穿刺,鉄シリーズ,ビタミンB12,葉酸,ハプトグロビン,Coombs試験,生化学検査で各血液疾患を鑑別.
●入院・早期治療の必要な疾患である急性白血病,重症再生不良性貧血,播種性血管内凝固症候群(DIC),大量消化管出血,重症感染症,急性溶血を見逃さない.
●甲状腺機能低下症,腎性貧血,膠原病,肝疾患,悪性腫瘍などの二次性貧血に注意.
●溶血性貧血,巨赤芽球性貧血では,特殊検査でさらに疾患を特定.
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