特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第8集
血液検査
血球検査
赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット,赤血球指数,網赤血球
奈良 信雄
1,2
1東京医科歯科大学大学院臨床検査医学講座
2医歯学教育システム研究センター
pp.56-59
発行日 2010年10月30日
Published Date 2010/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104690
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- サイト内被引用
異常値が出るメカニズムと臨床的意義
赤血球は骨髄において造血幹細胞から分化・成熟して産生され,末梢血液に放出される.赤血球はヘモグロビンを含み,これが酸素運搬という生体にとってきわめて重要な機能を司る.赤血球は約120日間の寿命の後に主として脾臓で破壊される.
造血幹細胞の異常,赤血球の分化・成熟障害,赤血球寿命の短縮,出血による体外への赤血球喪失,脾腫による赤血球の体内分布異常などが起これば,赤血球数は減少し,貧血になる.逆に赤血球の産生が亢進すれば,赤血球数は増加し,多血症(赤血球増加症)の病態になる.
Copyright © 2010, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.