増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第9集
血液検査
血球検査
赤血球数,ヘモグロビン濃度,ヘマトクリット値,赤血球指数,網赤血球数
小林 匡洋
1
,
張替 秀郎
1
1東北大学医学部血液・免疫病学分野
pp.46-48
発行日 2015年4月1日
Published Date 2015/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223197
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検査の概要
赤血球はヘモグロビンを含み,ヘモグロビンに酸素を結合させて酸素を運搬する役割を担う.赤血球は骨髄で造血幹細胞から赤芽球を経て分化して産生され,末梢血液に放出される.赤血球は約120日間の寿命の後に脾臓で老化赤血球として貪食される.
赤血球数,ヘモグロビン,ヘマトクリット,赤血球指数,網赤血球数の検査は,さまざまな血液疾患,出血が疑われる場合に,貧血や赤血球増多の程度を知るために行われる.赤血球の減少あるいは増加は,造血障害以外にも,消化器疾患,腎疾患などさまざまな全身性疾患でも起きる可能性がある.これらの検査は,初期診療では欠かすことのできない検査である.
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