連載 研修おたく海を渡る・46
アメリカ開業医の視点
白井 敬祐
pp.1703
発行日 2009年10月10日
Published Date 2009/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402104106
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今年の4月から,“Private Practice”─開業医として働いていた経験豊富な医師が,仲間に加わりました.違った視点からの多くの指摘は,新鮮で目を開かされる体験となりました.10年ほど“academic”すなわち大学病院で働いたあとに,全米でも有名な腫瘍内科開業グループでさらに10数年経験を積んだという筋金入りのベテランです.子どもの大学卒業を機に昔から好きだった若い人への教育現場に戻ってきたのです.
彼の希望ははっきりしており,契約の条件にも「教育の時間を必ず確保する」という項目が織り込まれていたそうです.大学病院でのトレーニング中にはなかなか触れることのできない開業医の生活,考え方も伝えたいと穏やかに彼は語ります.大学では腫瘍内科医としてもさらに専門分野を決めることが普通なのですが,General Oncologistとして「がんなら,なんでもいいよ」と人手の少ないところをカバーすることを厭わずひょうひょうとしているのです.
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