これからの高齢者医療-診断・治療・予防への対応
《高齢者特有の症状に対応する 老年症候群》便秘
正田 良介
1
1国立病院機構東埼玉病院
キーワード:
浣腸
,
下剤
,
病歴聴取
,
便秘
,
生活指導
,
老年症候群
Keyword:
Cathartics
,
Constipation
,
Enema
,
Medical History Taking
pp.1004-1010
発行日 2011年12月1日
Published Date 2011/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2012088919
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・便秘は有病率が高く、QOLにも影響するとされる。・便秘の定義は明確でなく、患者の訴えも多彩である。・便秘患者は、市販薬で治療をしてから受診する可能性が高い。・高齢者では、上記の特徴がとくに顕著である。・従来の便秘の診断・治療は必ずしも科学的根拠に基づいていなかった。・高齢者では、(複数の)原因がある二次性便秘の可能性が高くなる。・原因のはっきりしない一次性便秘患者では、対症的な治療を考える。・生活・食事指導、下剤(膨張性、浸透圧性、刺激性)の順に対症的治療を行う。・順序立てた治療が必要であるが、高齢者では個人の状態も考慮する必要がある。・従来の治療法に加えて、新しいメカニズムの便秘の治療薬が開発されている。
©Nankodo Co., Ltd., 2011