連載 研修おたく海を渡る・26
外来に臨む心構え
白井 敬祐
pp.375
発行日 2008年2月10日
Published Date 2008/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103242
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外来で患者さんを診る前に,特別なことをされている方はいるでしょうか.今回は先日サンフランシスコで開かれた,がん治療医対象のカンファレンスで出会った先生について,書いてみたいと思います.天下のMDアンダーソンがんセンターにありながら,細分化された最先端治療をするわけではなく,がんをトータルに診る総合がん診療科(General Oncology)を標榜するMichael Fisch先生です.彼が言うには,
1)What's happening?
(今,何が起こっているか?)
2)What's going to happen?
(これから,何が起こりそうか?)
3)What can I do to help you?
(どんな手助けができるか?)
を,外来で明らかにするのを目標にしているということです.もちろん一度ですべてがわからないこともあるそうですが,フォローアップでうまくいっているような状況でも,必ず3番目の「どんな手助けができるか?」の問いかけを忘れなければ,見逃しそうなことにも気づくことができ,患者の満足度も上がるのだと強調していました.
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