今月の主題 プライマリケア医が主役―膠原病・関節リウマチの早期診断・早期治療
膠原病を疑ったときの診断の進め方
膠原病に焦点をあてた身体所見の取り方
関節炎所見から膠原病を見分ける
上野 征夫
1
1ナショナルメディカルクリニック
pp.48-51
発行日 2008年1月10日
Published Date 2008/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103169
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ポイント
●関節炎とは滑膜に炎症をもっていることであり,発赤,腫脹,熱感,圧痛所見の有無を確認し,関節周囲あるいは皮下組織からの痛みと解剖学的に区別する.
●急性単関節炎を疑った場合には,外傷,結晶誘発性関節炎,化膿性関節炎が鑑別すべき主なものである.
●慢性単関節炎では,変形性関節症,関節の機械損傷,また,炎症性関節炎では結核,真菌感染によるものを考えておく必要がある.
●急性多発性関節炎では,関節リウマチの初期,あるいは結合組織疾患をまず考えるべきであり,ウイルス性関節炎も除外すべき疾患である.
●慢性多発性関節炎では関節リウマチをまず考え,血清反応陰性脊椎症の可能性も除外する.ただし,圧倒的に多い疾患は高齢者の軟骨変性による変形性関節症である.
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