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編集室より
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pp.2178
発行日 2007年11月10日
Published Date 2007/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402103035
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●非常識な言動に直面したとき,「この人は,いったい何を考えているのか?」と怒りを覚える瞬間があります.しかし,よく考えてみると,私はその人が「何を考えているのか」を知りたいわけではなく,「常識から逸脱した言動」に対して怒りを抱いているだけなのでした.そうであれば,次の一歩は「心のなかを覗く」ではなく,「常識の範囲内で行動してもらう」となるでしょう.
●とはいえ,他人に行動を変えてもらうよう働きかけるのは,至難の業です.特に,電車内や雑踏などで周囲の人は自分に関係ないと思っている人や,自分に非がないと信じ込んでいる人に対して,怒りを抑えて話しかけられるようになるまでには,まだまだ時間がかかりそうです.「人に苦言を呈するとき,相手にとって都合が悪いことを言うときこそ,笑顔と柔らかい物言いが大事」というコミュニケーション学の専門家の言葉が頭をよぎります.
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