連載 成功率が上がる禁煙指導
誰にでもできる日常診療の工夫・1【新連載】
禁煙指導を始めるに当たって医師としての取り組み
安田 雄司
1,2
1医療法人啓生会やすだ医院
2NPO法人京都禁煙推進研究会
pp.1406-1411
発行日 2007年7月10日
Published Date 2007/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102858
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
2006年4月から「ニコチン依存症管理料」が新設され,禁煙治療を開始したか,もしくは将来取り入れようと考えている医療機関は多いと考える.しかし,治療を始めてもなかなか禁煙成功率を上げられなかったり,どうやって禁煙を進めていけば良いのか迷っている医師も少なくない.当院では1998年開院と同時に禁煙指導を行うとともに同年に発足した京都禁煙推進研究会(現NPO法人京都禁煙推進研究会)の構成メンバーとして会員相互による禁煙指導技術を向上させる努力を行ってきた1).そして「ニコチン依存症管理料」が新設されると同時に保険診療による禁煙治療を開始し,2006年末の途中集計では禁煙成功率が70%と予想以上に良好であった.禁煙成功率を向上させる工夫とその取り組みなどを私見を交えながら述べていきたい.したがって,“禁煙治療”としての基本的なことは,禁煙ガイドライン2),禁煙治療のための標準手順書3)や禁煙外来マニュアル4)などで詳しく書かれており,本文では私が日常診療上での禁煙治療成績を上げるためにいろいろ取り組み工夫した内容を中心に記載した.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.