連載 内科医が知っておきたいメンタルヘルスプロブレムへの対応・6
やたらと痛がる人―疼痛性障害
中尾 睦宏
1
1帝京大学医学部衛生学公衆衛生学・心療内科
pp.1212-1215
発行日 2007年6月10日
Published Date 2007/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102805
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疼痛は医療現場で最も頻繁にみられる訴えである.難治性の慢性疼痛患者を抱え対応に苦慮されている先生方も多いであろう.疼痛は,末梢神経性疼痛,中枢性疼痛,精神的疼痛の3つに大別されるが,今回扱うのは精神性疼痛である.心理的な要因が重要な役割を果たしている代表的な病態としては,疼痛性障害がある.疼痛性障害は,診察や臨床検査を行っても目立った異常が見つからず,ひたすら痛みを訴えて臨床像の中心となる.実際の症例から入ってみよう.
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