今月の主題 日常診療・当直のための酸塩基平衡,水・電解質,輸液
研修医がよく使う輸液の基本
栄養輸液の投与方法―その注意点
杉浦 伸一
1
1名古屋大学医学部医療経営管理部
pp.557-561
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102656
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ポイント
●糖質による浸透圧:5%ブドウ糖液の浸透圧は276mOsm/l程度である.しかし,糖濃度5,000mg/dlに対して空腹時血糖は100mg/dl程度である.つまり,糖質は血中で浸透圧物質として体液分画に影響を与えない.
●尿浸透圧と尿量の関係:尿量は尿最大希釈能(50mOsm/kg)と排泄すべき溶質量により決まる.600mOsm(普通食からの排泄量)の溶質を排泄するための最大尿量は12lとなる.高度Na制限時には排泄溶質量が100mOsm以下となれば,理論上の最大尿量は2lとなる.
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