今月の主題 日常診療・当直のための酸塩基平衡,水・電解質,輸液
酸塩基平衡を身近にする
代謝性アルカローシスの鑑別診断と治療
平間 章郎
1
,
金子 朋広
1
,
飯野 靖彦
1
1日本医科大学附属病院内科(神経・腎臓・膠原病・アレルギー部門)
pp.444-445
発行日 2007年3月10日
Published Date 2007/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102622
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ポイント
●代謝性アルカローシスは,HCO3-が増加する病態である.
●ただし,HCO3-が増加しても通常は直ちに腎臓から排泄される.代謝性アルカローシスが持続するためには,HCO3-が増加する原因とともに,それが持続する病態が存在する必要がある.
●原因としてはH+の喪失(嘔吐や下痢など),アルカリの過剰投与で起こりうる.
●治療においては,原因と持続因子を把握することが重要である.鑑別診断を行うための一助として,循環血漿量が減少している場合(尿中Cl-<10mEq/l)と循環血漿量正常の場合(尿中Cl->20mEq/l)を判断するのがよい.
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