特集 ここさえ分かれば—輸液・水・電解質
代謝性酸塩基平衡
代謝性アルカローシス
安田 隆
1,2
1吉祥寺あさひ病院
2東京医科大学腎臓内科学分野
pp.992-996
発行日 2018年6月10日
Published Date 2018/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225661
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Point
◎代謝性アルカローシスは頻度の高い病態で,特に利尿薬使用時や胃液喪失時に多い.
◎代謝性アルカローシスでは,細胞外液中の「HCO3−増加=H+低下(pH上昇)=Cl−の低下」と考えればよい.
◎代謝性アルカローシスの合併が疑われる症状とともに,低K血症や血清(Na−Cl)≫36の際には血液ガス分析検査を行う.
◎細胞外液量減少による代謝性アルカローシスでは,NaClやKClによりCl−を投与してCl欠乏を補正する.
◎血圧上昇を伴う代謝性アルカローシスでは,血漿レニン活性と血漿アルドステロン濃度の測定が鑑別に有用である.
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