今月の主題 水・電解質と輸液
疾患・病態での治療法
急性肝不全での輸液療法―脳浮腫・肝性脳症への対応
四枝 英樹
1
,
平方 秀樹
2
1九州大学医学部病態機能内科学
2九州大学医学部附属病院腎疾患治療部
pp.1881-1887
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102276
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ポイント
・急性肝不全では,重篤な肝機能障害,脳浮腫,腎不全,消化管出血,血液凝固線溶異常を伴って多臓器不全を併発しやすい.
・全身的管理,特に水・電解質異常の是正がきわめて重要である.
・急性肝不全における水・電解質異常は,細胞外液量の増加と有効循環血漿量の減少が特徴であり,しばしば低Na血症と低K血症を呈する.
・輸液管理では,中心静脈の確保,Na制限,抗アルドステロン薬やループ利尿薬による水分排泄の促進,糖質中心のカロリー補給が原則となる.
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