今月の主題 水・電解質と輸液
電解質異常の把握と対策
高カルシウム血症をきたす疾患と対応
土岐 岳士
1
,
中西 昌平
1
,
深川 雅史
1
1神戸大学医学部附属病院腎臓内科・代謝機能疾患治療部
pp.1846-1850
発行日 2003年11月10日
Published Date 2003/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402102268
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ポイント
・高Ca血症は無症状のものから意識障害をきたすものまである.急速に進行するほど症状が顕著になる.
・Ca代謝異常は,軽度の場合は尿中Ca排泄の増加によって代償されるが,代償域を超えてはじめて血中Ca2+濃度が上昇する.
・活性型ビタミンD,カルシトニン,副甲状腺ホルモンが,腸管,腎臓,骨に作用して,血中Ca2+濃度は厳密に調節されている.
・補液・脱水の補正が基本的かつ重要な治療である.そのほか,カルシトニンやビスフォスフォネートの投与,透析療法が行われる.
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