特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液生化学検査
血液ガス・電解質・微量金属
血漿浸透圧(Posm)
和合 健彦
1
,
平田 結喜緒
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科分子内分泌内科学
pp.289-291
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101804
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
異常値の出るメカニズムと臨床的意義
血漿浸透圧(Posm)は,その溶質であるNa,K,グルコース,尿素窒素などのモル濃度の総和により決定される.浸透圧は溶液中の溶質粒子数に比例し,総溶質濃度の上昇により浸透圧,沸点,蒸気圧の上昇と氷点の降下ももたらす.その原理を用い,臨床検査的には氷点降下法が用いられる1).原理的には溶質1Mが純水1kgに溶解しているとき,氷点温度が1.858℃低下することを利用したもので,mOsm/kg=(氷点温度/-1.858℃)×1000で求められる.一般的には血漿(血清)の浸透圧は次式で算出できる.
Posm(mOsm/l)=2×(Na+K)[mEq/l]+
(グルコース)/18[mg/dl]+
(尿素窒素)/2.8[mg/dl]………………(1)
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.