特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第7集
血液検査
凝固・線溶系検査
FDP/Dダイマー
矢部 麻里子
1
,
池田 康夫
1
1慶應義塾大学医学部内科
pp.112-113
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101742
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異常値の出るメカニズムと臨床的意義
FDPはフィブリノゲンやフィブリンのプラスミンによる分解産物の総称であり,線溶亢進の指標とされる.フィブリノゲンおよび不安定フィブリンは構造上,プラスミンによる線溶分解を受けると2つのD分画とE分画になる(FDP-DとFDP-E).一方,安定化フィブリンは架橋結合を形成していることから,線溶分解によりDDE架橋複合体が形成される.
これらのうち,抗フィブリン抗体で測定されるFDPをtotal-FDP,抗FDP-E抗体で測定されるFDPをFDP-E,抗DDモノクローナル抗体で測定されるFDPをDダイマーと呼び,ラテックス免疫比濁法,ラテックス凝集法で定量測定を行う.
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