輸血のきほん(10)【最終回】
血液凝固因子製剤
高松 純樹
1
1名古屋大学医学部附属病院輸血部
pp.1564-1569
発行日 2004年9月10日
Published Date 2004/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402101097
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血液凝固に関する因子の先天的もしくは後天的な欠乏,機能異常により出血症状,血栓症状の改善を目的として血漿から分画された凝固因子が使用されている.これらは赤血球,血小板などと同様に輸血製剤ではあるが,わが国のほとんどの医療機関では薬剤部がその取り扱いを行っていることなどから,一般薬品と考えられがちでその使用は必ずしも適正とはいえないことがある.
血液凝固因子製剤の種類
現在,わが国において使用されている血液凝固因子製剤を表1に示す.これらは大きく分けて血友病製剤(第VIII,IX因子製剤),第XIII因子製剤,濃縮フィブリノゲン製剤に分類される.これらのうち,使用される大部分は血友病製剤であり,次いで後天性の第XIII因子低下に伴う瘻孔治療用として第XIII因子製剤がある.
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