今月の主題 腹部疾患をエコーで診る
臓器・疾患別アプローチ―ワンポイントレクチャー
〈腹部大動脈・その他〉
腎血管性高血圧症
大杉 圭
1
,
大熊 潔
1
1慶應義塾大学医学部放射線診断科
pp.282
発行日 2004年2月10日
Published Date 2004/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100990
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腎血管性高血圧は,片側ないし両側の腎動脈およびその分枝の狭窄により腎灌流圧が低下し,レニン・アンギオテンシン系が賦活されることにより発症する.
腎動脈狭窄の原因はさまざまで,粥状動脈硬化,線維筋性異形成,大動脈炎症候群,結節性多発動脈炎,解離性大動脈瘤,動脈瘤,腎動静脈瘻,腎外腫瘤による腎動脈圧排,外傷,腎下垂,先天性狭窄,術後吻合部狭窄,神経線維腫症,血栓,塞栓などが挙げられ,そのうち粥状動脈硬化(atherosclerosis:AS),線維筋性異形成(fibromuscular dysplasia:FMD)が大部分を占め,本邦では大動脈炎症候群の頻度も欧米に比して高い.
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