院内感染コントロールABC(6) (最終回)
職員への院内感染対策
遠藤 和郎
1
1沖縄県立中部病院内科
pp.1056-1060
発行日 2004年6月10日
Published Date 2004/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100856
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症例提示
1年次研修医.発熱,咽頭痛,全身の水疱にて救急室受診.
2週間前に救急室で水痘の児を診察.当直後から全身倦怠感出現.夜から発疹に気づく.翌日,全身に水疱が広がり,38℃以上の発熱が続き,入院となった.診断は水痘.4日間入院し,皮疹が痂皮化するまで8日間研修を休んだ.体調が回復するまで,8回の夜勤を他研修医に代わってもらった.医療費として約5万円支払った.水痘潜伏期間から発症時まで,この研修医は小児悪性腫瘍グループを研修しており,重症免疫不全児5名の診察をしていることが判明した.わが国には水痘用高力価γグロブリンがないため,仕方なくアシクロビルを予防投与した.幸い,水痘感染者は出なかった.
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