今月の主題 これだけは知っておきたい不整脈の診かたと治療のポイント
不整脈診断の進め方
薬物負荷試験の適応とその意義
林 英守
1
,
住吉 正孝
1
1順天堂大学医学部附属順天堂伊豆長岡病院循環器科
pp.600-602
発行日 2005年4月10日
Published Date 2005/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402100097
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ポイント
Ⅱ度以上の潜在性房室ブロックの誘発に硫酸アトロピンやIa群抗不整脈薬が静注で用いられる.
房室ブロックの誘発では,薬物負荷(特にIa群抗不整脈薬)により心停止が誘発される危険があるため,心室ペーシングが行われる状況下で施行すべきである.
I群(IaまたはIc)抗不整脈薬の静注負荷によりBrugada症候群に特有の心電図所見(coved型ST上昇)が出現もしくは著明となり診断に有用である.
Brugada症候群のI群抗不整脈薬負荷では心室細動が誘発されることがあるため,電気的除細動器のスタンバイが必須である.
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