特集 公衆衛生における医療
院内感染予防を支援する保健所の試み—院内感染を予防するためのチェックシートとネットワークを中心に
池田 和功
1
,
安井 良則
2
,
福田 雅一
2
1堺市保健所保健医療課
2堺市保健所
pp.908-914
発行日 2002年12月15日
Published Date 2002/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902871
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セラチアによる院内感染事例への対応
平成12年6月30日,大阪府堺市内の病院から「院内でセラチアに感染したと思われる患者が3名おり,うち1名が亡くなった」という内容の連絡が保健所に入った.このような院内感染事例が発生した時には,表1のような対策が必要であると考えられる.
堺市がとった具体的な対応(表2)であるが,院内感染が発生した旨の通報があり,これに対してまず迅速に情報を収集し,状況を把握する必要があると考え,この通報から4時問後には現地調査班を編成し,病院に立入検査を実施した,立入検査では,ふき取り調査,患者カルテの閲覧,聞き取り調査等を実施し,患者の隔離・治療等の指導を行った.また,翌日には保健所に対策本部を設置すると同時に,専門家からなる専門調査班を編成して対応に当たった.
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