連載 機能訓練事業の危機・3
介護保険下における機能訓練事業の意義—大東市の実践
山本 和儀
1
1大東地域リハビリテーション研究所
pp.914-918
発行日 2001年12月15日
Published Date 2001/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902640
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
介護保険制度が導入され,高齢者を中心とする保険・医療・福祉サービスのあり様は大きく変化した.その結果,利用者はもちろんのこと,サービス提供者間においても依然混乱が生じている.特に保健サービスは,介護保険制度を補完するものとして位置付けられる必要があるが,その一部は介護保険制度に踏襲されようとしている.
その最たるものとして,機能訓練事業,訪問指導事業が挙げられる.これらの事業は老人保健法制定以来,地域リハビリテーション活動(以下,地域リハ)を推進する大きな原動力となっていたものであり,介護保険制度導入に伴い,より意義ある事業ということができる.しかしながら,多くの市町村では国の指導により事業が縮小傾向にある.このことは,事業自体が国庫補助事業であり,かつ地方財源の脆弱性,さらには市町村の事業に対する明確な指針がないことなどと相まった結果と言わざるを得ない.
Copyright © 2001, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.