特集 放射線被曝のアセスメント
温泉の放射線
堀内 公子
1
1大妻女子大学社会情報学部
pp.413-416
発行日 2001年6月15日
Published Date 2001/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902520
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19世紀の終わりに発見された放射能は自然界のいろいろなところに存在することが確認され,1903年には温泉水中のラドンの計測が行われた.温泉地域はローマの昔から,保養地として人気があった.放射能が発見されてから,温泉が健康に良いのは新しく発見された放射能という不可思議な物質のために違いないと考えられた.そうして世界各地の温泉,鉱泉で放射能を測定するという一大ブームが巻き起こった.しかし次第に冷静になって考えると放射能の高い温泉のすべてが特に優れた療養効果があるとは限らず,温泉の効果はやはりその他の要素を合わせた総合的なものであるということに落ち着いてきた.
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