特集 公衆衛生におけるリスクの管理
食品衛生行政におけるリスクの管理—腸管出血性大腸菌O 157で生じた諸課題にどう取り組んだか
植松 智之
1
1東京都市場衛生検査所
pp.97-100
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902238
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平成8年5月,岡山県で腸管出血性大腸菌O 157(以下,O 157)による学校給食を原因食品とする集団食中毒事件が発生した.その後,O 157による食中毒は全国で発生し,多数の死者と患者を出し,国民を恐怖に陥れたことは記憶に新しい.また,事件の拡大に伴い生鮮食品の買い控えが起こるなど,食品業界に大きな打撃を与えた.
衛生水準が高いといわれていたわが国で,このような事件が起こるとはだれも予想していなかった.
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