特集 公衆衛生におけるリスクの管理
公衆衛生におけるリスクマネジメント
成田 友代
1
1練馬区保健所桜台保健相談所
pp.76-79
発行日 2000年2月15日
Published Date 2000/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902233
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茨城県東海村の民間ウラン加工施設における国内初の臨界事故は記憶に新しいところである.この事故は様々な課題を提起した.本稿執筆時点においても,安全性を置き去りにした会社の姿勢や社員教育の欠如,国の原子力産業への管理・監督の甘さなど,既にいくつかの問題点が指摘されているが,今後,事故原因や事故後の対応についてさらなる検討がなされていくであろう.
また,阪神・淡路大震災(1995年1月),堺市での腸管出血性大腸菌O157による大規模食中毒の発生(1996年7月),さらに最近では和歌山のカレーへの砒素混入事件(1998年7月)などで,災害,事故,事件発生時の危機管理体制について議論された.この場合の危機管理はクライシス(危機)マネジメントである.すなわち,大災害・大事故など発生時の緊急時の対応といえる.
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