特集 地域におけるたばこ対策の取り組み
喫煙と疾病の因果関係をめぐる議論について
秋葉 澄伯
1
,
水野 正一
2
1鹿児島大学医学部公衆衛生学教室
2東京都老人総合研究所
pp.799-802
発行日 1999年11月15日
Published Date 1999/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902184
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喫煙が肺がんだけでなく様々な部位のがん,心筋梗塞,慢性閉塞性肺疾患など多様な疾患の原因となることは世界各国で広く認められるところとなっている.わが国では昭和62年10月に厚生省が喫煙と健康問題に関する報告書,いわゆるタバコ白書を公表し,平成5年5月にはその第2版が公表され,さらに現在,新しいタバコ白書が作成されているが,喫煙の健康影響は必ずしも広く認識されるところとはなっておらず,厚生省の審議会などの議論でも喫煙の健康影響を否定する議論が堂々と行われているのが現状である.以下,喫煙の健康影響が明らかになった過程を喫煙と肺がんとの関連を中心に紹介する.
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