焦点 研究の基本的諸側面
解説
因果関係の考え方
柳井 晴夫
1
,
佐藤 俊哉
2
1千葉大学文学部行動科学科
2東京大学医学部保健学科
pp.312-319
発行日 1984年10月15日
Published Date 1984/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1681200807
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1.はじめに
病気の治療法には,対症療法と根治療法がある。対症療法とは,患者の症状をやわらげることを目的としており,主として,病気の原因が不明である場合に用いられる。これに対して,根治療法は,病気の原因を根本から断つことを目的としている。最終的な治癒を考えた場合,治療法としては根治療法が望ましいことはいうまでもないが,病気の原因が明らかにされていなければ根治療法を行なうことはできない。
また,患者の保健行動を考える場合,どのような動機づけを行なえば,患者に望ましい保健行動をとってもらえるかが重要な問題となる。
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