調査報告
特別養護老人施設におけるMRSA感染症の検討
岡本 優子
1
,
吉川 弓林
1
,
管野 信一
1
,
菅沼 靖
1
1宮城県気仙沼保健所
pp.293-296
発行日 1999年4月15日
Published Date 1999/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401902070
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メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(Methicillin resistant Staphylococcus Aureus,以下,MRSA)は院内感染症の起因菌として各医療機関で大きな問題となっている.老人医療福祉施設1〜4)や在宅介護領域5)においてもMRSA感染症は問題となっており,高齢化社会を迎えたわが国においてはその対応が今後の重要な課題となっている.MRSA感染症に対する過剰な対応により,MRSA保菌を理由に必要な福祉サービスが受けられないなどの不幸な事態を起こさないように,感染防止対策を練る上でも,感染の現状を把握しておくことが必要である.今回われわれは特別養護老人ホーム(常に介護が必要で自宅では生活できない老人のための施設)でのMRSAの発生状況を約2年間にわたり調査したので報告する.
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