連載 暮らしに潜む環境問題
ダイオキシン(1)
宮田 秀明
1
1摂南大学薬学部
pp.414-419
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901705
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ダイオキシン類はポリ塩化ジベンゾ-p-ジオキシン(PCDD),ポリ塩化ジベンゾフラン(PCDF)およびコプラナ-PCB(Co-PCB)からなる化合物の総称である.それぞれ多数の異性体が存在するが,表1に記載する30種類のものについて毒性評価を行っている.Co-PCBはノンオルト(Non-Co-PCB),モノオルト(Mono-Co-PCB)およびジオルトCo-PCB(Di-Co-PCB)に大別できるが,Non-Co-PCBは毒性が強く,環境汚染的に影響が大きい.
毒性評価対象のダイオキシン類には2,3,7,8-TCDDの毒性を1としたときの相対毒性である2,3,7,8-TCDD毒性等価係数(TEF)が設定されており,(表1),各異性体の実測濃度にTEFを乗じた値の総和を2,3,7,8-TCDD毒性等価量(TEQ)とし,この数値を用いて毒性評価が行われる.
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