特集 ノーマライゼーションの実現へ
<インタビュー>障害者プランと国の立場—篠崎 英夫 厚生省障害保健福祉部長に聞く
前田 孝弘
1,2
,
篠崎 英夫
3
1前 池袋保健所予防課
2現 島根医科大学精神医学教室
3厚生省大臣官房障害保健福祉部
pp.407-413
発行日 1997年6月15日
Published Date 1997/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901704
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前田 ノーマライゼーションという考え方は1950年代に出てきて,それ以後「国際障害者年」,「国連・障害者の十年」,「アジア・太平洋障害者の十年」を含めて様々な施策がなされてきたわけですが,歴史的に非常に進んだ部分と,また掛け声は大きかったけれど,歩みの遅かった部分があると思います.「障害者プラン」に至るまでの歴史的な成果と,どういう課題を整理されて「障害者プラン」が生まれたのか,まずおうかがいいたします.
篠崎 現在,わが国には身体障害者が約300万人ぐらいます.知的障害者が約40万人,精神障害者が約160万人で,合わせて500万人を対象に総合的に施策を進めようということで,障害保健福祉部が昨年の7月1日にできました.その背景には,国際障害者年や国連障害者の十年などの一連の国際的な動きがあります.
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