特集 小児期の成人病
保健所活動としての小児期の成人病対策
佐藤 拓代
1
1大阪府岸和田保健所
pp.854-858
発行日 1996年12月15日
Published Date 1996/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401901605
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小児期からの成人病の危険因子である肥満の子どもが増加しており,大阪府における小学生の肥満児は,平成6年度の学校保健統計によると,男児は約1.3倍,女児は約1.5倍と全国平均を上回っている.肥満の成立には遺伝因子に加え,環境因子も重要な役割を果たしていると考えられており,基本的には摂取エネルギーを減らし,消費エネルギーを上げること,つまり食事療法と,運動療法が中心になる.小児の場合は成長期であるので厳格な食事制限は行わず,体重の減少より肥満度の軽減に重点を置くべきである.また,子どもと保護者が共通理解を持つように内容を工夫し,関係機関の連携のもとの取り組みが必要である.
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